こんにちは。今回は珍しく技術以外のことを話します。読点(、)の話です。

お気づきかもしれませんが、私の文章は読点が多いです。

実は結構自覚はしているのですが、どうしても無意識に多くなります。 特に最近はブログを書き始めて、書いた記事を修正する作業の半数が読点消しになっている気がするので、治すモチベーションが上がっています。

さて、まずはGoogle検索!

読点 多い 原因 で調べようとしてみたら、途中で手が止まりました。

image

...思っているよりも世の人々は読点が多いという特徴を気にしているようです。(中には根も葉もない偏見まみれの記事があるきがしないでもない)

分析方法

自分の文章を見て、傾向を分析するのが手っ取り早そうです。

今は意識をしてしまっているので丁度良いサンプルが作れませんが、Gitでブログを管理している人には、それにうってつけの特典がついてきます。コミットログです。

https://github.com/WiZLite/blog/commit/bab7099949a7af8172df92d231dd825553af44f5

最後に書いた記事の修正コミットを見てみます。このコミットでは、後から見て読点が多いと感じた部分を消しています。

8行目。動詞の連用形の後に点を打っていた(のを削除(以降略) image

12行目。係助詞の「は」の後に点を打っていた image

14行目。格助詞の「から」の後に点を打っていた image

16,17行目。係助詞の「は」の後に点を打っていた image

28行目。格助詞の「で」の後と、係助詞の「は」の後に点を打っていた image

40行目。格助詞の「を」の後に点を打っていた image

分析結果

正否は置いておいて、私の場合、助詞の後に読点を打つ傾向が強いようです。そして、変更の多くは係助詞と格助詞の後の読点が多いと感じて消しているみたいです。

ということで、以降は係助詞と格助詞に注目します。

思い返すと、私の読点が多いかどうかの判断基準は、頭の中で音読した際に違和感があるかないか、であることに気が付きました。この判断基準はなかなか怪しい気がしてきました。

なぜなら、話すときはイントネーションによって区切りを分かりやすくすることが出来ますが、読むときは出来ないからです。

都合の良い例を引き出すと、

ここからはきものをぬいではいりなさいは、

ここからはき↑ものを↓ぬいで↓はいりなさい↓ と発音することで、「ここからは履き物を履いて入りなさい」と伝えることが出来るし、

ここからは↓きも↑のをぬいではいりなさい↓ と発音することで、「ここからは着物を脱いで入りなさい」と言いわけることが出来ます。

極端な例ですが、文章で読点を打つことによる分かりやすさ補助の目的はこの延長線上にあることなのではないでしょうか。

ということで、自分のこれまでの感覚的な判断基準は適切ではない気がしてきました。

ここで国語の復習をしておきます。

係助詞とは

助詞の分類の一。文中にあって、述語と関係し合っている語に付属して、その陳述に影響を及ぼし、また、文末について、文の成立を助ける働きをする助詞。口語には、「は」「も」「こそ」「さえ」「しか」「しも」「でも」などがあり、文語には、「は」「も」「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」がある。かかりことば。けいじょし。→係り結び

デジタル大辞泉より引用

「私は」の「は」とかですね。

格助詞とは

体言または体言に準ずるものに付いて、それが文中で他の語とどんな関係にあるかを示す助詞。現代語では、「が」「の」「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「で」など。古語では、「が」「の」「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「にて」など。

デジタル大辞泉より引用 「君に胸キュン」の「に」とかですね。

この修正が正しいかどうかは判断がつかないので、ルールを設けたほうが良さそうです。

何を正とするか

これら2つの記事を参考にしたいと思います。両者とも出どころはたしかで、1つ目はわかりやすい例文が乗っていて、分析的です。2つ目は確固たるルールを提示していて、大変ありがたいです。

https://kotobaken.jp/qa/yokuaru/qa-53/

https://hontolab.org/tips-for-research-activity/how-to-use-comma/

係助詞「は」の後の読点を打つべきか

打つか打たないかは状況によりそうですが、それは、係助詞と術後の間の語数による気がします。

私は学校に行くの場合は不要ですが、 私は急ぎながら学校に行く娘を見送ったの場合は、「急ぎながら」が、私に係るのか、娘にかかるのかの曖昧さが発生します。

曖昧さが発生しない場合においても、 あなたは毎日まじめに勉強している彼を見てなんとも思わないのですか。における「毎日まじめに勉強している」が、あなたにかかっているのか、彼にかかっているのかは、「彼」を読むまで分からないので認知不可が高いように思います。(なんだこの例文)

格助詞の後に読点を打つべきか

私に還りなさいのような短い文だったら読点はいりませんよね。

長い文章はどうでしょうか、と考えたとき、すぐには結論が出なかったので、ここで2つ目の記事のルールを引用します。

ルール3:格助詞「が」の付く主語には,公用文では原則読点を打たない

「が」に限らず、格助詞の後に読点をつけていると、かえって読みづらい印象を受ける気がします。 昨日近くの薬局に、芸能人の〇〇が来たんですって 昨日近くの薬局に芸能人の〇〇が来たんですって

ということで、今後は格助詞の後になるべく読点を打たないようにしてみたいと思います。

まとめ

読点は厳密な標準ルールが定まっているわけではありません。

しかし、今まで感覚的に修正していた読点は、判断基準を設けると、削るべきではなかった読点もあることに気が付きました。

タイトルでは読点を減らすと書いてありますが、どちらかと言うと、判断基準を見つけて迷いがなくなって良かった、という記事でした。

皆さんもGitでブログを管理して差分を分析してみては如何でしょうか。新たな気づきが得られるかもしれません。


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